チューリップ 

学名  Tulipa gesneriana
日本名  チューリップ
科名(日本名)  ユリ科
  日本語別名  ウコンコウ、ボタンユリ
漢名  鬱金香(ウツキンコウ,yùjīnxiāng,うこんこう)
科名(漢名)  百合(ユリ, băihé)科
  漢語別名  洋荷花
英名  Tulip, Garden tulip
2024/02/03 小平市 

2005/04/26 跡見学園女子大学新座キャンパス

 チューリップ属 Tulipa(鬱金香 yùjīnxiāng 屬)には、地中海地方乃至中央アジアに約150種がある。

   T. clusiana(淑女鬱金香)
南欧からイラン・イラク・アフガニスタン原産
   T. fosteriana
サマルカンド原産
   チューリップ T. gesneriana(鬱金香;E.Common garden tulip)
        
 西アジア原産、古来トルコで栽培。
   T. greigii
トルキスタン原産。『週刊朝日百科 植物の世界』10-16
   T. hageri
   T. heterophylla(異葉鬱金香)
   T. iliensis(伊犂鬱金香・伊犂山慈姑・伊犂光慈姑)
         
中央アジア産 『全國中草藥匯編 上』pp.118,355
   T. kaufmanniana 
中央アジア産、『週刊朝日百科 植物の世界』10-25
   T. praestans
中央アジア原産
   T. saxatilis(巖生鬱金香)
     'Lilac Wonder'
   T. stellata
   T. sylvestris(林生鬱金香)
ヨーロッパ唯一の自生種、中部・南部に分布
     var. australis
地中海地方に分布
   T. systola(荒漠鬱金香)
イスラエルなどの半砂漠に自生。『週刊朝日百科 植物の世界』10-24
   T. tarda
   
T. turkistanica(T.sylvestris var.turkestanica;土耳其鬱金香)
         中央アジア産、『週刊朝日百科 植物の世界』10-26
   T. zenaidae 
中央アジア産、『週刊朝日百科 植物の世界』10-26 
    
 ユリ科 Liliaceae(百合 băihé 科)については、ユリ科を見よ。
 和名・英名などの語源は、ターバンを意味する古ペルシア語のtulipan またはトルコ語のtülbend で、花の形をターバンに擬えたもの。
 園芸品は、Tulipa gesnerianaから改良されたものが主。
 日本には文久年間
(1861-1864)に輸入され、1920年ころから量産されだした。
 1554年にトルコからヨーロッパに入り、1559年ゲスナーは挿図入りで記載。のちウィーン・アウグスブルクを経て、1593年オランダのレイデン大学にもたらされ、ここでさまざまな花をさかせる品種が作り出され、球根産業が興った。大流行は法外な投機熱を呼び起こし(1球13,000フローリンにもなったという)、とくに1634-1637年の熱狂は チューリップ恐慌事件 Tulipomania として歴史に名をとどめている。オランダでは今日もチューリップの球根栽培が盛んであり、チューリップはオランダの国花。
 一方、改良されたチューリップはトルコに逆輸入され、オスマン・トルコの1718-1730ころはチューリップ時代 Lale devri と呼ばれ、またチューリップはオスマン帝国の国章に用いられた。
 中国では、花を薬用にする。
 日本では、こんにち富山・新潟県で球根栽培が盛んであり、生産量はオランダを抜いて世界一という。というわけで、富山・新潟では県の花。

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